英国「Auto Express」によるBMW M340i xDriveの試乗レポートを日本語で紹介します。

BMW Mディビジョンは新型M3開発の総仕上げに入っているのだが、それが登場するまでG20型3シリーズの頂点となるのがM340i xDriveだ。
M340iはMが手掛けたそこそこホットなモデルで、現行3シリーズでは唯一6気筒ガソリンエンジンを搭載する。もちろん、Mディビジョンのパーツやノウハウもしっかり注ぎ込まれている。
価格は48,555ポンドで、メルセデスAMG C43や(ディーゼル車になった)アウディ S4などと競合する。いずれもフラッグシップの本格スポーツモデルより控えめな6気筒の高性能モデルだ。
しかしながら、BMWはM340iに惜しげなくパフォーマンスを与えたため、もはや旧型M3の領域にも入りかけている。次期型M3の最高出力は500馬力を超える予定なのだが、M340iに搭載される3.0L直列6気筒ターボエンジンは最高出力374PS、最大トルク51.0kgf·mを発揮し、xDriveシステムが生み出すトラクションや機敏な8速ATの恩恵もあり、0-100km/h加速4.4秒を記録する。
この数字は旧型M3とほとんど変わらない。もっとも、M340iにはM3のような感動はない。スポーツモードにしてもちょっと音が響くくらいだ。51kgf·mというトルクが生み出すパフォーマンスは圧倒的なのだが、エンジン音は音楽というよりはただの雑音だ。
これこそ、新型M3とM340iの最大の違いなのかもしれない。X3 Mにも搭載される510PSの3.0Lターボエンジンはモータースポーツの血統を持ち、その豪快さには圧倒される。それに比べると、M340iのエンジンはスーパーサルーンというよりはむしろ穏やかなクルーザーのようだ。
M340iにはアダプティブMサスペンションやMスポーツLSD、Mスポーツブレーキが標準装備される。ただし、トレッドは標準の3シリーズと同じだ。つまり、ボディサイズは普通の3シリーズとほとんど同じで、シャシの基本的な性格もほとんど変わっていない。
しかし、それは決して悪いことではない。そもそも3シリーズ自体かなり完成された車で、このクラスのセダンの中では最高のハンドリング性能を有しているし、そんな3シリーズの中でも、今のところはM340iが最も高性能で最も楽しいモデルだ。
LSDのおかげでコーナー出口でのトラクションは向上しているし、xDriveは後輪への駆動力配分が多いのだが、それでも安定性は2WDの3シリーズより高い。以前にM340iのプロトタイプにサーキットで試乗したのだが、電子制御をオフにした場合はある程度のスリップを許容してはくれるものの、オーバーステアに不自然さを感じた。
Mスポーツブレーキのおかげで制動性能も向上しているのだが、ペダルの踏みはじめがやたら敏感なので、街中では気を使わなければならない。ステアリングは標準の3シリーズ Mスポーツと共通で、ソリッドながらもフィールに乏しく、ただ重さやクイックさは最高だ。もっとも、Mのバッジが付いているのだから、もっと路面状況がはっきり伝わるセッティングでも良かったとは思う。
イギリス仕様車にはアダプティブMスポーツサスペンションが標準装備される。コンフォートモードではかなりしなやかで、スポーツモードにすると明確に性格が変化する。スポーツモードだと長時間の移動は少し厳しいのだが、適切な道路状況で使えばM340iの優秀なシャシを最大限に活かし、自信を持って運転することができる。
M340iは3シリーズにパフォーマンスと楽しさを付加しつつも、決してやりすぎてはいない。インテリアは標準車のMスポーツそのままだし、装備内容も標準車と大して変わらない。つまり、M340iにかかる追加費用はすべてエンジンとシャシの分だ。
New BMW M340i xDrive 2019 review
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auto2014
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