英国「Auto Express」によるBMW 430d xDrive グランクーペの試乗レポートを日本語で紹介します。


430d

BMW 4シリーズ グランクーペの見た目に新鮮味はない。外観もメカニズムも3シリーズとほとんど共通で、平凡ながら作りの良いインテリアも3シリーズと共通だ。

しかし、BMWはそんな4シリーズグランクーペに名機として知られる3.0L直列6気筒ディーゼルを搭載し、さらに4WDシステムを組み合わせた。今回はそんな430d xDrive グランクーペに試乗した。

走り出しの印象は良かった。この車はとにかく速い。0-100km/h加速はわずか5.3秒(2WD車より0.3秒速い)で、57.1kgf·mという大トルクのおかげで60-80km/h加速も驚異的だ。1秒でも気を抜いてしまうと簡単に制限速度を破ってしまう。

グリップ性能が高いおかげで、コーナーでも扱いやすい。試乗車はスタッドレスタイヤを履いていたため、接地感がやや希薄だったのだが、その日は気温が低く、430dの本領が発揮された。

rear

xDriveシステムは基本的に駆動力の60%を後輪に送るため、普段はFRのBMWのような感覚で運転できる。しかし、路面が滑りやすくなると前輪への駆動力配分が増加し、グリップを確保する。4WDシステムは非常に洗練されており、状況によってはアウディすら脅かせそうだ。

試乗車にはアダプティブダンパーも装備されていた。このダンパーのおかげで高速道路での乗り心地はかなり快適で、ワインディングでスポーツモードやスポーツ+モードにすればしっかりと引き締まる。これは515ポンドのオプションなのだが、それだけ支払う価値はあるだろう。

4WD化によって燃費性能および環境性能は若干悪化している。430d xDriveのカタログ燃費は18.2km/Lで、CO2排出量は145g/kmとなる。一方、2WDモデルの燃費は18.9km/Lで、CO2排出量は139g/kmだ。この差により、2WDと4WDでは税率が変わってしまう。また、xDriveは2WD車よりも1,515ポンド高い。

しかし、現実的な話、経済性や環境性能を求めるのであれば、より安価な420d xDriveを選ぶべきだろう。こちらも優秀な車であることに変わりはないし、価格は5,500ポンド安く、燃費も20km/Lを超える。ちなみに、さらに速い435d xDriveは0-100km/h加速がフォード・フォーカスRSと同等で、それでいて燃費は17.6km/Lと十分に良好だ。

interior

430d xDriveには必要な装備がしっかり揃っている。430dでは「Luxury」と「M Sport」の2種類のグレードしか選択できないのだが、ナビやDABラジオ、BMWエマージェンシーコールといった装備は全車に標準装備となる。試乗車にはレザーシートや18インチホイールも装備されていた。

ほとんどの人は2WDで十分だろうし、420dでも十分に速く、それでいて経済性も高い。しかし、グリップ性能に余裕がある高速クルーザーが欲しいなら、430d xDrive グランクーペこそが理想的だろう。この車はかなり速く、装備も充実している。