オーストラリア「CarsGuide」によるマツダ・ランティスの試乗レポートを日本語で紹介します。
※内容は1993年当時のものです。
ランティスのデザインは大胆で、MX-5(日本名: ロードスター)やMX-6、626(日本名: カペラ)、ユーノス 30X(日本名: プレッソ)などマツダデザインの集大成のような存在だ。
ハッチバックもセダンも、乗り込むとすぐに室内の広さに驚く。ホイールベースが長く、オーバーハングが短いため、特にハッチバックの後席はかなり広くなっている。
エンジンを始動してアクセルを踏み込むと、その性能に驚いてしまった。試乗したモデルにはマツダの2.0L 24バルブ V6エンジンが搭載されていた。このエンジンは最高出力170PS/7,000rpm、最大トルク18.4kgf·m/5,500rpmを発揮する。
オーストラリア仕様車にはほかに、最高出力136PS/7,000rpm、最大トルク16.3kgf·m/4,500rpmの1.8Lの16バルブ 4気筒エンジンも設定される。
しかし、やはりこの車の主役となるのはユーノス 500と共通のV6エンジンだろう。323の軽量ボディとの組み合わせのおかげで、圧倒的なパフォーマンスを発揮する。エンジンはよく回り、見事な加速を見せてくれる。今回試乗した日本仕様車は180km/hでリミッターがかかってしまうのだが、これくらいの速度であればすぐに到達してしまう。
日本市場向けの車はオーストラリア向けよりもサスペンションがソフトになる傾向にあるのだが、ランティス(豪州名は323アスティナ)にソフトすぎる感じはなかった。スタビリティと快適性を向上するため、ダンパーにはリバウンドスプリングが内蔵されている。
V6モデルには16インチアルミホイールと50扁平タイヤが装着され、エンジン性能に見合ったグリップ性能を確保している。アジリティは標準の323(日本名: ファミリア)より明らかに優秀で、コーナリングも正確だし、ステアフィールも向上している。
ボディ剛性の強化も図られており、その結果、操作性や音振性能は向上している。全車に四輪ディスクブレーキが奢られるのだが、ABSや前席エアバッグ、ガラスサンルーフはオプション設定となる。
オーストラリア仕様のV6モデルは決して安くないのだが、V6エンジンを搭載する626(カペラ)よりは安価に高いパフォーマンスを手に入れることができる。
auto2014
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