Amazonプライム・ビデオで配信中の自動車番組「The Grand Tour」でおなじみのリチャード・ハモンドが英「Mirror」に寄稿した試乗レポートを日本語で紹介します。
毎朝脈拍をチェックしているのだが、まだ正常値には戻っていない。パガーニ・ウアイラに乗ったのは2週間も前のはずなのだが…。
僕がウアイラに乗る姿をテレビで見た人もいるだろう。ウアイラはとんでもない車だ。価格も含め、すべてが法外だ。家の中を探し回れば100万ユーロくらい見つけられるような人であればウアイラを購入することができる。そうでなかったとしても、こんな馬鹿げた車を購入する人がこの世界に存在すること自体を喜ぶべきだろう。
もしウアイラを購入したら、空調の万全に効いた地下のガレージに保管するのではなく、是非ともちゃんと乗り回してほしい。それほどウアイラの見た目は魅力的だし、インテリアも同様に魅力的だ。
1999年に登場したパガーニ最初のモデルであるゾンダ同様、ウアイラの内装も他の車とはまったく違う。テレビで言った表現を使って説明すると、ビクトリア朝時代の人間が考えた23世紀のような内装だ。言うなればネモ船長の潜水艦の内装だ。
僕がパガーニを気に入っている理由は他にもある。パガーニの車の内側には、創業者であるオラチオ・パガーニの姿がある。
フェラーリはフィアットの傘下にあるし、ランボルギーニはアウディ傘下、ブガッティはフォルクスワーゲン傘下だ。こういったメーカーの車が悪いと言いたいわけではないのだが、車に乗って作り手の意思が直に感じられるのは素晴らしいことだ。
モーガンもそうなのだが、パガーニのような企業は一人の作り手のビジョンが経営戦略によって干渉されることはない。パガーニは重いDCTの採用を拒否し、イギリスのXtracという企業が作ったシングルクラッチのシーケンシャルミッションを採用した。
ウアイラはまさにスーパーカーのあるべき姿を体現している。エンジンはAMG製の超高性能な6.0LツインターボV12を搭載している。最高出力は実に730PSだ。
カーボタニウム(カーボンとチタンを組み合わせて両者の良い所取りをした素材)製のシャシとAMG製エンジンの組み合わせにより、ウアイラは地球上で唯一無二の車に仕上がっている。
ウアイラの車重はわずか1,350kgとかなり軽く、Top Gearテストトラックでウアイラに勝てる車はそうそう出てこないだろう。ちなみに、ヴェイロンよりも軽いので、パワーウェイトレシオはヴェイロンと同等だ。
しかし、ヴェイロンとウアイラには大きな違いがある。ヴェイロンは4WDなのでそれなりに運転しやすいのだが、ウアイラは後輪駆動なので腹ペコの虎と同じくらい恐ろしい存在だ。
雨の中でトラクションコントロールを切ってしまうと、また家探しして100万ユーロを見つけ出さなければならなくなる。クラッシュは避けられない。
マクラーレンやポルシェからもウアイラと同じくらいの値段の車が登場するそうだ。どちらも速くて楽しい車になるのだろうが、ウアイラほどドラマチックな車になるとは思えない。
今回紹介するのは、2013年に書かれたパガーニ・ウアイラのレビューです。
毎朝脈拍をチェックしているのだが、まだ正常値には戻っていない。パガーニ・ウアイラに乗ったのは2週間も前のはずなのだが…。
僕がウアイラに乗る姿をテレビで見た人もいるだろう。ウアイラはとんでもない車だ。価格も含め、すべてが法外だ。家の中を探し回れば100万ユーロくらい見つけられるような人であればウアイラを購入することができる。そうでなかったとしても、こんな馬鹿げた車を購入する人がこの世界に存在すること自体を喜ぶべきだろう。
もしウアイラを購入したら、空調の万全に効いた地下のガレージに保管するのではなく、是非ともちゃんと乗り回してほしい。それほどウアイラの見た目は魅力的だし、インテリアも同様に魅力的だ。
1999年に登場したパガーニ最初のモデルであるゾンダ同様、ウアイラの内装も他の車とはまったく違う。テレビで言った表現を使って説明すると、ビクトリア朝時代の人間が考えた23世紀のような内装だ。言うなればネモ船長の潜水艦の内装だ。
僕がパガーニを気に入っている理由は他にもある。パガーニの車の内側には、創業者であるオラチオ・パガーニの姿がある。
フェラーリはフィアットの傘下にあるし、ランボルギーニはアウディ傘下、ブガッティはフォルクスワーゲン傘下だ。こういったメーカーの車が悪いと言いたいわけではないのだが、車に乗って作り手の意思が直に感じられるのは素晴らしいことだ。
モーガンもそうなのだが、パガーニのような企業は一人の作り手のビジョンが経営戦略によって干渉されることはない。パガーニは重いDCTの採用を拒否し、イギリスのXtracという企業が作ったシングルクラッチのシーケンシャルミッションを採用した。
ウアイラはまさにスーパーカーのあるべき姿を体現している。エンジンはAMG製の超高性能な6.0LツインターボV12を搭載している。最高出力は実に730PSだ。
カーボタニウム(カーボンとチタンを組み合わせて両者の良い所取りをした素材)製のシャシとAMG製エンジンの組み合わせにより、ウアイラは地球上で唯一無二の車に仕上がっている。
ウアイラの車重はわずか1,350kgとかなり軽く、Top Gearテストトラックでウアイラに勝てる車はそうそう出てこないだろう。ちなみに、ヴェイロンよりも軽いので、パワーウェイトレシオはヴェイロンと同等だ。
しかし、ヴェイロンとウアイラには大きな違いがある。ヴェイロンは4WDなのでそれなりに運転しやすいのだが、ウアイラは後輪駆動なので腹ペコの虎と同じくらい恐ろしい存在だ。
雨の中でトラクションコントロールを切ってしまうと、また家探しして100万ユーロを見つけ出さなければならなくなる。クラッシュは避けられない。
マクラーレンやポルシェからもウアイラと同じくらいの値段の車が登場するそうだ。どちらも速くて楽しい車になるのだろうが、ウアイラほどドラマチックな車になるとは思えない。
まさかリチャードの記事が読めるとは思っていなかったので、とても嬉しいです!
心から感謝します!
auto2014
が
しました