インド「FINANCIAL EXPRESS」によるヒュンダイ・サントロの試乗レポートを日本語で紹介します。


Santro

ヒュンダイの新型サントロは登場前から注目を集めており、インドの祝祭シーズンに行われた発表会も大々的なものとなった。今回の発表会ではメディア向けの試乗会も開催され、ヒュンダイのチェンナイ工場内にあるテストコースで短時間ながら新型サントロを運転することができた。

新型サントロのデザインには初代サントロとの類似性がある。実際の見た目がそっくりなわけではないのだが、雰囲気は近い。例えば、フロントフェイスは初代同様、どこか間の抜けた感じがある。とはいえ、ヘッドランプやフロントグリルは車幅を強調しており、車格以上の雰囲気を醸し出している。サイドはラインがうまく調和しており、個性的に思えた。テールランプはスポーティーで、リアもなかなか印象的だ。

rear

1.1L 4気筒エンジンはi10と共通なのだが、最高出力は69PSまで増加しており、経済性も向上している。実際に走らせてみると、エンジンは洗練されており、パフォーマンスも十分に感じられた。マニュアルトランスミッションも扱いやすく、ギア比もうまく設定されていた。ヒュンダイはAMTを出すのが遅かったのだが、サントロのAMTは意外と好印象だった。競合車と比べると変速のラグは少ないし、変速時にぎくしゃくすることもない。

7インチのインフォテインメントスクリーンはグラフィックも良好だし、扱いやすかった。Android AutoやApple CarPlayにも対応しており、車格を考えればオーディオの音質は驚くほど良かった。室内空間は前後ともに広大で、ファミリーユースにはもってこいだ。ABSや運転席エアバッグは標準装備され、上級グレードにはフロントにデュアルエアバッグが装備される。

interior

スタビリティは良好だったのだが、試乗コースの都合上、現時点で乗り心地について詳しく語ることはできない。ただ、ハンドリングに関しては、ロールはあったものの、それなりに安定しているように思えた。

新型サントロのパッケージングは魅力的なので、価格設定にもよるがかなりの競争力を持ちそうだ。ヒュンダイはセグメントで30%のシェアを獲得することを目標としているそうだが、その目標を達成するのはあまり難しくないだろう。