D90

マクサス D90は今回の試乗車の中では最も車格の高い車だった。ボディサイズは最大だったし、エンジンの出力も最大で、唯一の4WD車で、価格も最も高い。2.0Lターボという今時なエンジンを搭載し、価格は4万ドルを超えるので、北米でも通用しそうだと予想していた。

ところが実際のところ、D90は非常に中国市場的な高級SUVだった。室内はレザーで覆われ、シートはクッション性が高く、中国から世界の高級車に挑もうという意志が感じられた。

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ところが、走りに関してはまったく違っていた。D90は4WDなのだが、その走りは昔ながらのフレーム構造のSUVのようだった(しかし実際はモノコック構造を採用している)。アクセルを踏み込めば後輪が沈み込むし、ちょっとでもブレーキをかければソフトなフロントサスペンションが沈み込んでしまう。五菱と比べればコーナリングの怖さは圧倒的にましなのだが、現代的なSUVとは比べ物にならない。