中国車 6車種 試乗レポート その2の続きです。
価格の高いクオロス 5 を除けば、走行性能と質感の総合力が最も優れていたのは博越だった。ご存知の通り、吉利汽車は国際的な自動車メーカーであり、ボルボやロータスの親会社でもある。おそらく、博越にも子会社から得たノウハウが活用されているのだろう。
エクステリアデザインは同心五角形の個性的なフロントグリルを除けばごく平凡だ。キャラクターラインが深く、フローティングルーフも採用されているので、ちょっとバランスの悪い日産車のようにも見える。
インテリアもエクステリア同様、あまり独創性はない。インテリアにはブラッシュメタル風のプラスチックが使われており、ボタンやダイヤルはブラックに塗られている。質感に関しては、三菱・アウトランダースポーツ(日本名: RVR)のような低価格SUVよりわずかに劣る。
ただ、パワートレインやシャシはしっかりと作り込まれているようだ。1.8Lの4気筒ターボエンジンが搭載されており、サーキットの直線部分でアクセルを踏み込むと十分にトルキーに感じられた。6速ATはキックダウンを躊躇いがちではあったものの、中国車の中ではまともなほうだ。
なにより、サスペンションは硬めのセッティングだったので、ステアリングを切るとまともに曲がってくれたし、ステアリング自体も十分な重さがあって応答性も良かった。