米国「Car and Driver」によるインフィニティ G25(2011年モデル)の試乗レポートを日本語で紹介します。

※内容は2011年当時のものです。


G25

2012年にCAFE方式の燃費基準が導入され、日産自動車のインフィニティ部門はブランドの平均燃費を低減するため、GシリーズにG25を追加した。2WDのG25のEPA燃費はシティ8.5km/L、ハイウェイ12.3km/Lで、G25と共通の7速ATを組み合わせるG37(8.1km/L/11.5km/L)よりわずかに燃費を改善している。4WDのG25xは7.7km/L/10.6km/Lで、2WDのG37には劣るのだが、同じく4WDのG37xよりは改善している。

G25のもうひとつの優位点はコストだ。ベースモデルは32,275ドルで、最も安いG37よりも4,000ドル安く購入することができる。ちなみに4WDのG25xは35,275ドルとなる。これにより、最大のライバルであるレクサス・IS(最安モデルは33,520ドル)と価格帯を合わせることができた。つまり、G25の追加によって、燃費規制に対応できるだけでなく、市場も広げることができる。

G25に搭載されるVQ25HR型エンジンはアメリカ初上陸のエンジンで、アメリカではGセダンのみに搭載される。ただ、日本市場では2007年より日産ブランドで販売されるスカイライン(Gの日本仕様車)に搭載されている。

rear

排気量はわずか2,496ccで、現在北米で新車に搭載されるV6エンジンとしては最も排気量が小さい。このエンジンは後輪駆動車用の縦置きエンジンで、小排気量ながらも高性能で、最高出力221PS、最大トルク25.9kgf·mを発揮する。静粛性も高く、7速ATとの協調も非常に滑らかだ。

G25はG37よりもわずかに軽いのだが、エンジン性能の差は112PS/11kgf·mにものぼるため、実際の加速にも差が出ている。0-100km/h加速はG37よりも2秒近く遅い7.3秒で、IS250と比べても0.1秒から0.2秒程度遅い。また、2WD車よりも90kg程度重いG25xの0-100km/h加速は7.9秒だった。

ただ、加速性能をそれほど重視しないのであれば、それ以外の走りの実力は高い。ステアリングは正確でフィールも良好だし、応答性も非常に良好だ。2WD車の110km/hからの制動距離は50mで、制動性能もかなり高い。G25はグッドイヤーのEAGLE RS-A(225/55R17 95V)オールシーズンタイヤを履き、高いグリップ性能(0.93G)を見せた。ちなみに、G25xは110km/hからの制動距離は48mと良好な結果を残したのだが、スキッドパッドテストの結果は0.85gだった。

interior

装備内容も充実しており、走行性能も高く、快適で見た目も良いので、G25は非常に魅力的な車と言えるだろう。ただし、マニュアル車が設定されるか、せめてパドルシフトが装備できればなお良かったし、ナビが装備されないのも高級車としては不思議だ。とはいえ、完成度は高いので、G25も市場で存在感のある車になることだろう。