米国「AUTOWEEK」によるキア・K900の試乗レポートを日本語で紹介します。

はっきり言ってしまうが、合理的に考えて、2代目K900を米国市場に投入する理由など存在しない。K900の販売台数は非常に少なく、2017年にはわずか455台しか売れていない。ちなみに、比較対象としてBMW 5シリーズを挙げると、およそ4日あればK900の年間販売台数を超える。
私は韓国に行き、キアの役員や広報担当者と話をしたのだが、キアは初代K900の販売不振についてはあまり気にしていないようだ。K900は本国ではちゃんと売れているので、その点は心配いらないそうだ。
キアは北米市場でK900を販売することで、キアという会社のポテンシャルを示し、リオやオプティマ、ソレントなどの大衆車を購入する顧客が抱くブランドイメージを改善しようという狙いがあるようだ。好評を博しているスティンガーも似たような狙いで投入されたらしいのだが、しかし見込める売り上げはK900のほうがよっぽど少ない。
K900のボディサイズは中庸の位置に存在する。BMW 5シリーズやアウディ・A6などよりはやや長いのだが、7シリーズやA8よりは短い。ジェネシス・G80およびG90同様、ボディサイズはメルセデス・ベンツ Sクラスに近い。ちなみにK900はG90と基本構造を共有している。ジェネシスのセダンは優秀で、快適性も実用性も高いので、K900にも期待が持てそうだ。

国外では他のモデルも設定されるのだが、米国市場には370PSのツインターボV6エンジンと8速ATの組み合わせ(ジェネシスでもお馴染みだ)のみが設定される。全車4WDで、グレードは2種類しか用意されない。米国での発売は2018年秋頃に予定されており、まだ決まっていない部分も多いらしく、価格も未定だそうだ。とはいえ、5万ドル~6万ドル程度が適切だろう。
室内は革で覆われ、装備内容も充実している。12.3インチタッチスクリーンナビゲーションシステムにはBMWやメルセデスのようなダイヤル式のコントローラーが付く。リアシートには十分なレッグルームがあるのだが、ロングホイールベースのA8やCT6ほど広いわけではない。オプションでリアシートリクライニング機構も設定され、後席のセンターアームレストにはさまざまな操作スイッチも付く。
キアはアンビエントライトにもこだわっているらしい。64色から選択でき、そのうち7色は色の専門企業「パントン」(出版業界やグラフィックデザイナーの間では超有名な企業だ)と共同で開発されている。
競合車(ジェネシスを除く)にはない特徴のひとつに、10年/16万kmのパワートレイン保証がある。2年か3年ごとに車を変えるリース契約の高級車オーナーには無縁の話だろう。とはいえ、1台の車に長く乗り続けるお金に敏感な高級車オーナーにとっては大きな魅力となるだろう。韓国に行ったことがある人なら、キア(そしてヒュンダイ)がこんな保証を提供している理由も理解できるはずだ。

韓国国内(特にソウル市内)では車がごった返す中、どの車もフル制動とフル加速を繰り返している。こんな環境にも耐えられるような車であれば、アメリカの特に乱暴なドライバーが運転しても問題はそうそう起こらないだろう。
旧型K900は75点くらいの完成度で、高級感はあったのだが、走行性能は物足りず、ステアリングが曖昧だったので直線を運転するだけでも浮くような違和感を覚えた。これらの問題は新型では解消されている。つまり、まともな高級車を低価格で購入できるということだ。
運転席でも静粛性は非常に高い。3.3Lターボエンジンは十分にトルクがあるのだが、遮音がしっかりとされているので、スポーツセダンとはまるで違う。リアシートに座ると遠くからかすかに機械的な音が聞こえてくるだけだ。
パワートレインは非常に扱いやすく、余裕もある。ひとつだけ不満を言うと、定速巡航中にアクセルを踏み込んだ場合、ややぎくしゃくしてしまう点は改善を要する。

ステアリングは穏やかだし、シャシも落ち着いていて安定性が高いのだが、基本設計をジェネシスのセダンと共有していることを考えればそれも当然のことかもしれない。
アメリカ人がショーファードリブンとしてキア・K900を選ぶなんてことはなかなか想像しにくいのだが、リクライニング機構やヒーターの付いたリアシートは非常に居心地が良かった。たまにサスペンションノイズが聞こえてくるのでベントレー並みの快適性とまでは言えないのだが、そのおよそ4分の1の値段でかなり上質な居住空間を実現している。
キアというブランドを考えれば、5万ドル超という価格設定は高価にも思える。キアの信頼性は非常に高いのだが、それでもほとんどのアメリカ人はK900に見向きもしないだろう。とはいえ、スティンガーやカデンツァやソレントなどと比較検討されることもあるかもしれない。
ブランドを気にしない高級車購入者はあまりいないだろうが、それでも実力だけで車を選ぶような人であればK900に魅力を感じることだろう。
2019 Kia K900 first drive: Try, try again

はっきり言ってしまうが、合理的に考えて、2代目K900を米国市場に投入する理由など存在しない。K900の販売台数は非常に少なく、2017年にはわずか455台しか売れていない。ちなみに、比較対象としてBMW 5シリーズを挙げると、およそ4日あればK900の年間販売台数を超える。
私は韓国に行き、キアの役員や広報担当者と話をしたのだが、キアは初代K900の販売不振についてはあまり気にしていないようだ。K900は本国ではちゃんと売れているので、その点は心配いらないそうだ。
キアは北米市場でK900を販売することで、キアという会社のポテンシャルを示し、リオやオプティマ、ソレントなどの大衆車を購入する顧客が抱くブランドイメージを改善しようという狙いがあるようだ。好評を博しているスティンガーも似たような狙いで投入されたらしいのだが、しかし見込める売り上げはK900のほうがよっぽど少ない。
K900のボディサイズは中庸の位置に存在する。BMW 5シリーズやアウディ・A6などよりはやや長いのだが、7シリーズやA8よりは短い。ジェネシス・G80およびG90同様、ボディサイズはメルセデス・ベンツ Sクラスに近い。ちなみにK900はG90と基本構造を共有している。ジェネシスのセダンは優秀で、快適性も実用性も高いので、K900にも期待が持てそうだ。

国外では他のモデルも設定されるのだが、米国市場には370PSのツインターボV6エンジンと8速ATの組み合わせ(ジェネシスでもお馴染みだ)のみが設定される。全車4WDで、グレードは2種類しか用意されない。米国での発売は2018年秋頃に予定されており、まだ決まっていない部分も多いらしく、価格も未定だそうだ。とはいえ、5万ドル~6万ドル程度が適切だろう。
室内は革で覆われ、装備内容も充実している。12.3インチタッチスクリーンナビゲーションシステムにはBMWやメルセデスのようなダイヤル式のコントローラーが付く。リアシートには十分なレッグルームがあるのだが、ロングホイールベースのA8やCT6ほど広いわけではない。オプションでリアシートリクライニング機構も設定され、後席のセンターアームレストにはさまざまな操作スイッチも付く。
キアはアンビエントライトにもこだわっているらしい。64色から選択でき、そのうち7色は色の専門企業「パントン」(出版業界やグラフィックデザイナーの間では超有名な企業だ)と共同で開発されている。
競合車(ジェネシスを除く)にはない特徴のひとつに、10年/16万kmのパワートレイン保証がある。2年か3年ごとに車を変えるリース契約の高級車オーナーには無縁の話だろう。とはいえ、1台の車に長く乗り続けるお金に敏感な高級車オーナーにとっては大きな魅力となるだろう。韓国に行ったことがある人なら、キア(そしてヒュンダイ)がこんな保証を提供している理由も理解できるはずだ。

韓国国内(特にソウル市内)では車がごった返す中、どの車もフル制動とフル加速を繰り返している。こんな環境にも耐えられるような車であれば、アメリカの特に乱暴なドライバーが運転しても問題はそうそう起こらないだろう。
旧型K900は75点くらいの完成度で、高級感はあったのだが、走行性能は物足りず、ステアリングが曖昧だったので直線を運転するだけでも浮くような違和感を覚えた。これらの問題は新型では解消されている。つまり、まともな高級車を低価格で購入できるということだ。
運転席でも静粛性は非常に高い。3.3Lターボエンジンは十分にトルクがあるのだが、遮音がしっかりとされているので、スポーツセダンとはまるで違う。リアシートに座ると遠くからかすかに機械的な音が聞こえてくるだけだ。
パワートレインは非常に扱いやすく、余裕もある。ひとつだけ不満を言うと、定速巡航中にアクセルを踏み込んだ場合、ややぎくしゃくしてしまう点は改善を要する。

ステアリングは穏やかだし、シャシも落ち着いていて安定性が高いのだが、基本設計をジェネシスのセダンと共有していることを考えればそれも当然のことかもしれない。
アメリカ人がショーファードリブンとしてキア・K900を選ぶなんてことはなかなか想像しにくいのだが、リクライニング機構やヒーターの付いたリアシートは非常に居心地が良かった。たまにサスペンションノイズが聞こえてくるのでベントレー並みの快適性とまでは言えないのだが、そのおよそ4分の1の値段でかなり上質な居住空間を実現している。
キアというブランドを考えれば、5万ドル超という価格設定は高価にも思える。キアの信頼性は非常に高いのだが、それでもほとんどのアメリカ人はK900に見向きもしないだろう。とはいえ、スティンガーやカデンツァやソレントなどと比較検討されることもあるかもしれない。
ブランドを気にしない高級車購入者はあまりいないだろうが、それでも実力だけで車を選ぶような人であればK900に魅力を感じることだろう。
2019 Kia K900 first drive: Try, try again

こういう車の難しいところはライバルがブランド力のあるメーカーと言うことだろうな。