英国「Auto Express」によるレクサス・IS250Cの試乗レポートを日本語で紹介します。

※内容は2009年当時のものです。


IS250C


高級車造りの品質に関しては、レクサスに敵うメーカーはほとんどない。しかしながら、レクサスはその高級車に活力や情熱を注ぎ込むことがあまりできていない。コンパクトFRセダンのISすらも、その競合車であるBMW 3シリーズと比べると無個性に感じられる。

その事実はレクサス自身も理解しているようで、新たにIS Cというモデルが登場した。IS Cはハードトップのオープンモデルで、ISにクーペやオープンモデルが設定されないことに批判が集まったことで生まれたらしい。

ホットモデルであるIS Fの登場直後に登場したIS Cには、少なくともスペック上は注目に値する部分がたくさんある。207PSの2.5L V6エンジン搭載モデルには6速MTもしくは6速ATが組み合わせられ、310PSの3.5L V6エンジン搭載モデルには6速ATのみが設定される。

rear

メタルルーフを除けば、基本的な装備内容やオプション設定は標準のISと共通であり、インテリアも実質的に同一だ。ルーフ自体のデザインはなかなか上品で、オープン時には畳まれてトランク内にしっかり格納される。荷室はかなり広く、ルーフを格納した状態でもちょっとしたドライブの荷物くらいなら普通に収まる。

防音ガラスを採用し、また空力性能も高い(Cd値は0.29)ため、クローズ状態での静粛性は驚くほど高い。ただ、この車はあまりわくわくできない。IS250Cの0-100km/h加速は8.4秒とごく平凡だし、ATは優秀なのだが、MTに関してはギクシャクしているしフィールも曖昧だ。

オープン化によって車重は130kg増加しているので、ステアフィールやハンドリングは通常のISよりもはっきりと悪化している。とはいえ、剛性感はかなりある。

interior

結局、IS Cもレクサス車らしい問題点を抱えていた。欠点こそ少ないのだが、このクラスのオープンカーに重要なはずの楽しさが欠けてしまっている。レクサスは車としての完成度は高いのだが、感性的な部分ではまだ未熟だ。


Lexus IS 250C