今回は、米国「Car and Driver」によるシボレー・カマロ 2.0T の試乗レポートを日本語で紹介します。


Camaro

シボレー・カマロには3種類のエンジンが設定される。そのうち2種類は非常に魅力的なエンジンなのだが、新設計の2.0L 4気筒ターボエンジンに関してはそれほどの魅力がなさそうだ。このエンジンはわずかなターボ音を響かせるのみで、音的にはカマロとしてはふさわしくない。

4気筒サウンドのカマロなど、シカゴのステーキハウスで出てくる豆腐サラダと同等の魅力しかなさそうだ。しかし、数字だけ見てみると立派だ。2.0Lターボエンジンのブースト圧は最大20psiで、最高出力279PS、最大トルク40.8kgf·mを発揮する。カマロの中では最も低スペックなのだが、同時にカマロの中では最軽量で、1,547kgという車重はV6モデルより約27kg、V8モデルより約140kg軽い。

6速MTが組み合わせられる4気筒モデルは0-100km/hを5.4秒でこなす。0-400m加速は14.1秒(156km/h)を記録している。360PSのV6モデルの場合、0-100km/h加速は0.3秒、0-400m加速は0.4秒、それぞれ4気筒モデルよりも速い。しかし、数字だけですべてが語れるわけではない。

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実際のところ、4気筒のカマロはそれほど魅力的な車ではない。室内にまでエンジン音は響いてくるものの、4気筒エンジンの砂利っぽい音はV6やV8ほど甘美なわけではない。それに、応答性もそれほど良くない。回転数が上がりにくく、まるでフライホイールに抗して動いているかのようだ。最高の加速を得るためには、4,000rpm程度から加速し、6,000-6,500rpm(ちなみにレッドラインは7,000rpmだ)で変速するといい。レッドライン近くまで回してみても時間の無駄でしかなかった。その穏やかな性格を考慮すると、スペック的には良好とはいえ、この4気筒エンジンはスポーティーとは言いがたい。

スポーティーさを求めて4気筒モデルを選ぶ人は少ないのかもしれない。いずれにしても、4気筒モデルはカマロの中では最も低価格だし、経済性も高い。ただ、かといって実燃費が特別良いわけでもない。今回の試乗での累積燃費は8.1km/L(ハイオク使用)で、EPA値の10.2km/Lに届かなかった。V6モデルの実燃費もまったく同じ8.1km/Lだったし、V6モデルはレギュラー燃料を使用することもできる。

車自体は優秀なだけに、エンジンの欠点がはっきりと見えてしまう。小径のフラットボトムステアリングは路面の状況をしっかりと伝えてくれる。乗り心地は硬いし、試乗車にはオプションの20インチホイールおよびランフラットタイヤが装着されていたのだが、決して破綻することはなかった。オールシーズンタイヤを履いていたにもかかわらず、スキッドパッドでは0.89Gを記録し、110km/hからの制動距離は51.8mだった。

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1,495ドル余計に払えばより楽しくて力強いV6モデルを購入できる。カマロは視界があまり良くないし、エクステリアデザインは好き嫌いが分かれるだろう。カマロは万人向けの車とは言えない。しかし、2.0Lターボモデルに関しては、誰向けの車でもない。


2016 Chevrolet Camaro 2.0T Manual