今回は、英国「Auto Express」によるBMW X3 ディーゼルの試乗レポートを日本語で紹介します。


X3

はっきり言ってしまうが、BMW X3のオーナーがオフロードを運転することはほとんどない。悪路走破性を重視しているのであれば、ランドローバーを選んだほうがいいだろう。そう考えると、X3で2WDのエントリーモデルを選択するのは理に適っている。

X3 sDrive18dには2.0Lの4気筒ターボディーゼルエンジンが搭載される。このエンジンはBMWの新世代モジュラーエンジンファミリーのひとつで、X3 xDrive20dに搭載されるエンジン(190PS/40.8kgf·m)と共通なのだが、デチューンされており、最高出力は150PS、最大トルクは36.7kgf·mとなっている。そのため、価格はxDrive20dより2,000ポンド安く、X3の中では最もCO2排出量の少ないモデルでもある。

燃費は19.6km/Lで、CO2排出量は133g/kmなのだが、4WDのxDrive20dとの差はそれぞれ0.4km/L、5g/kmとわずかだ。ちなみに、この数字は両モデルともオプションの8速ATを搭載したモデルでの比較となる。オプションの17インチエアロホイールおよびエコタイヤを装備したMT車の場合だと、燃費は21.3km/L、CO2排出量は124g/kmまで改善する。

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xDrive20dと直接乗り比べてみるとパワーが失われていることがすぐに体感できるのだが、普通に乗っている限りでは、トルクが非常に太いので余裕を持って運転することができる。ただし、アクセルを全開にすると洗練されたエンジンに粗が見えはじめる。とはいえ、穏やかに運転する限りでは、日常使用で不足を感じることはないし、十分に速い。

公道でトラクションが問題になることもない。ウェット路面であっても、リアタイヤのグリップを失わせるほどのパワーはないし、X3の横グリップは重心の高いSUVとしてはかなり優秀だ。車の実力を最大限に引き出すため、是非ともパドルシフトを標準装備にしてほしい。それでも、この車の走りはBMWというブランドに恥じないものだった。

sDrive18dはX3の中ではもっとも安価なモデルなのだが、それでも価格は3万ポンドを超えるし、装備もそれ相応に充実している。安価な「SE」にすら、レザーシート、オートエアコン、17インチホイール、オートライト、ナビゲーションシステム、フロントシートヒーター、オートテールゲートが標準装備される。実用性もかなり高く、リアシートは4:2:4分割可倒式で、リアシートを倒すと荷室容量が550Lから1,600Lまで拡大する。

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オフロードを走ることをまったく想定していないのであれば、sDrive18dは検討に値するモデルだろう。パフォーマンスやトラクションは意外と悪くないし、装備も充実している。経済性は実質的にはxDrive20dとほとんど同じなので、せっかく低価格モデルを選ぶのであれば、最も安いマニュアルの「SE」を選ぶのが賢明だろう。


BMW X3 diesel review