今回は、英国「Auto Express」によるホンダ・NSXとポルシェ・911ターボの比較試乗レポートを紹介します。


NSX vs 911

スーパーカーの世界に驚きをもたらした初代ホンダ・NSXの登場から25年が経った。ポルシェやフェラーリの対抗馬として生まれたこのミッドシップマシンは、速さとハンドリング、そして快適性と実用性を高い次元で両立し、他に類を見ない独自の領域を作り出した。

しかし、いかに新しい世界観を生み出そうとも、ヨーロッパの確立されたブランドには太刀打ちできず、2005年に初代NSXは姿を消すこととなった。

それからおよそ10年後、ホンダはNSXを復活させ、スーパーカーの世界に再び戦いを挑む決意をした。そうして生まれた2代目NSXは最新のハイブリッドパワートレインや軽量素材を採用しており、初代と同じくらいの先進性を有している。

しかし、敵も甘くはない。特に強敵なのがポルシェ・911ターボだ。911ターボは4WD、四輪操舵、ツインターボという特徴を持ち、直近のマイナーチェンジではエンジンの出力が向上している。また、基本的な使い勝手は通常の911シリーズと変わらないため、実用性が高く、日常的に使うことのできる車に仕上がっている。

果たして、この対決ではどちらが勝利の栄光を手にするのだろうか。


パワートレイン
いずれも6気筒のツインターボエンジンを搭載している。しかし、ポルシェが従来的な内燃機関のみで勝負している一方で、NSXは前輪用に2基、トランスミッションとエンジンの間に1基の計3基のモーターを使うハイブリッドシステムを採用している。意外かもしれないが、トルクで勝っているのはエンジン一本勝負のポルシェのほうだ。


空力性能
ホンダは「トータル・エアフロー・マネジメント」という考え方を取り入れており、空気抵抗を抑えつつも、同時に高速域ではダウンフォースを確保できるようにデザインされている。一方の911は前後のスポイラーを可動式にすることで、空気抵抗の低減とダウンフォースの確保を両立している。


実用性
実用性を求めてスーパーカーを買うような人はいないだろうが、それにしてもNSXの110Lという荷室は狭すぎるように思える。その点、911の実用性は高く、荷室はNSXよりも大きいし、2+2のレイアウトを採用している。また、視界に関しても911のほうが優れている。


結論

Winner: ポルシェ・911ターボ

デザインのインパクトではNSXに敵わないが、それ以外のあらゆる要素を総合すると、NSXよりも優れているという結論に至った。ハンドリング性能は従来よりもさらに良くなっているし、車との一体感もある。それに、カタログ燃費ではNSXに負けるものの、我々が測定した値ではハイブリッドカーであるNSXに燃費で勝っていた。それに、価格はNSXよりも2万ポンド近く安い。911ターボこそ、まさしく万能なスーパーカーと言えるだろう。


2nd: ホンダ・NSX
NSXも魅力的なスーパーカーであることは間違いない。ハイブリッドシステムが生み出すパフォーマンスは圧倒的だし、攻撃的なデザインには他とは違った魅力がある。しかし、実用性ではポルシェに劣るし、価格を考えると装備内容はあまりに貧弱だ。ランニングコストもそれほど安いわけではなく、911ターボと比べるとどうしても見劣りしてしまう。


Honda NSX vs Porsche 911 Turbo