今回は、英国「Auto Express」によるアルピーヌ・ビジョン コンセプトの同乗試乗レポートを日本語で紹介します。


Alpine Vision

3月のジュネーヴモーターショーでルノーが発表したアルピーヌ ビジョン コンセプトはハリボテではなかった。フランス車として歴史的な美しさを持ちながら、その中には元気なパワートレインが息づいている。今回、我々だけが特別にこの車の助手席に乗る機会を貰えた。

アルピーヌ・A110の要素は慎重に再現されているそうだ。4つのヘッドランプ、曲面的なリアウインドウ、排気口などからはかつての面影がはっきりと見て取れる。

この車はただの復刻版ではない。幅はかなり拡大しており、室内空間は拡大している。室内には先進的な装備が溢れている。運転席の目の前には大画面TFT液晶ディスプレイがあり、ステアリングの裏側にはデュアルクラッチトランスミッションを操作する大きなパドルシフトもある。

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この車はミッドシップであり、座席の後ろにはおよそ270馬力を発揮する4気筒ターボエンジンが搭載され、0-100km/h加速は4.5秒未満でこなすそうだ。ただ、詳細なスペックについてはいまだ秘密だ。

アルピーヌ ビジョンは直角コーナーを驚くほどにスムーズかつ速く抜けることができた。腹に響くような排気音を聞いていると自分で運転してみたいという欲求が湧いてきた。まだ完成車ではないのだが、安定性が高く、コーナリング中もフラットだった。今後にも十分期待できそうだ。

助手席からでも軽さが体感できた。エンジンの出力がそれほど強力でないことも考えると、アルピーヌの車重は1,200kg程度と予想される。アルミが使われているのだろうか。アルピーヌのマネージングディレクターを務めるマイケル・ファン・デル・サンデ氏はこんなことを話していた。
現在、軽量化チームを作っているところです。将来的にはルノーの全モデルにこのチームが関わっていくつもりです。

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製造コストと販売価格が重要となってくるだろう。復刻版アルピーヌの価格は5万ポンドほどとも予想されているが、これはあくまでも希望的観測だ。ファン・デル・サンデ氏も安い車ではないと認めていた。

アルピーヌ再出発モデル第一号の発売は2016年中頃になる予定だ。ファン・デル・サンデ氏はSUVの追加についても否定していなかった。


Renault Alpine Vision concept ride review