今回は、英国「Auto Express」による新型スマートのDCTモデルの試乗レポートを日本語で紹介します。


ForTwo

初代もしくは2代目フォーツーを購入した10万人のイギリス人は鈍い自動MTの犠牲者ということになるだろう。無気力な従来の5速AMTはフォーツー最大の欠点でもあったのだが、ようやく新型モデルにデュアルクラッチトランスミッションを搭載するモデルが追加された。

995ポンドというDCTの価格は、フォーツーの購入者の大半がストップ・スタートの多い街中走らせることを考えれば十分安いと言えるだろう。

6速DCTはどのエンジンでも選択することができるが、今回は上級エンジンである0.9L 3気筒ターボエンジンを搭載するモデルに試乗した。数分と乗っていれば、かつてのギクシャクした変速感がなくなっていることが感じられることだろう。変速は適切かつシャープで、5速MTを自分で操作するよりもしっかり走ってくれることだろう。

しかし、完璧というわけではない。シフトダウンはDCTとしては滑らかではないし、シフトレバーの作りはチープで、90年代のメルセデス車のパーツのようだ。オプションのスポーツパッケージにはパドルシフトのほか、16インチアルミホイールやクロームエグゾースト、車高調(10mmダウン)が含まれる。

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しかし、このトランスミッションからは十分な成熟が感じられるし、ボディサイズの小ささや回転半径の小ささ、ステアリングの軽さも相まって、都会の渋滞では非常に扱いやすい。

しかし、街を出れば、ターボエンジンであるとはいえパワー不足が露呈してしまう。とはいえ、DCTの変速は早いので、迅速にシフトダウンしてエンジンパワーを最大限に引き出すことはできる。

それに、ボディサイズからは想像できないほどに室内も広い。あくまで2人乗りではあるものの、荷室容量は350Lあるし、各所に収納スペースが散らばっているため、見た目から想像されるよりも実用性は高い。


Smart ForTwo DCT automatic review