ダチアはルーマニアの自動車メーカーであり、ルノー傘下にある低価格自動車ブランドです。

今回は、英国「Auto Express」によるダチアのミニバン「ロッジー」の試乗レポートを日本語で紹介します。


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この車はミニバンを革新するモデルと言えるだろうか。ルノー傘下にあるルーマニアの低価格ブランドのダチアはおよそ9,000ポンドから15,000ポンドという価格設定のロッジーを発売する。

今回試乗したのは最上級グレードの「プレステージ」だった。およそ15,000ポンドという価格で、ルノー製の111PS 1.5L dCiディーゼルエンジンを搭載し、タッチスクリーンナビ、パワーウインドウ、リアパーキングセンサー、エアコンの備わったミニバンを購入することができる。ちなみに、同等の装備を備えるセアト・アルハンブラは24,020ポンドだ。

室内にはいくらか飾り気があり、センターコンソールがグロスブラックになっていたり、メッキインナードアハンドルが備わっていたりもするが、全体的にプラスティックの感触は硬くて粗い。とはいえ、質感はそれほど問題ではない。

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実際に走らせてみると、乗り味は昔のフランス車のようで、柔らかくてよく動くサスペンションのお陰で路面の衝撃をしっかりと吸収してくれる。しかし、ハンドリングは強みとは言えず、コーナーではかなりのロールが生じる。

良い点を挙げると、この車は遮音性が高く、1.5Lディーゼルエンジンのガラガラ音をある程度シャットアウトしてくれる。パフォーマンスも悪くなく、0-100km/h加速は11.6秒だ。

実用性も非常に優れており、3列目を畳んだ状態では荷室容量は827Lで、2列目を畳み、3列目を取り外すと荷室容量は2,617Lとなる。


エントリーグレードにはパワーウインドウもエアコンも、それに3列目シートも備わっていないため、多くの人はこのグレードを避ける事だろう。しかし、今回試乗した上級グレードも十分に安い。内装の質感やハンドリングはクラスの基準には届いていないかもしれないが、それでも他のミニバンと比べれば10,000ポンド近く安いし、その程度は妥協できることだろう。


Dacia Lodgy Road test