以前にジェレミー・クラークソンによるスズキ・SX4 S-CROSSのディーゼルモデルの試乗レポートを掲載しましたが、今回は英国「Auto Express」によるガソリンモデルのSX4 S-CROSSの試乗レポートを日本語で紹介します。


SX4 S-CROSS

スズキは長らく4WDモデルに強く、そしてスイフトとグランドビターラ(日本名: エスクード)の間を埋める新モデルとしてSX4 S-CROSSが登場した。今回は最上級グレードである「SZ5」のCVT 4WDモデルの試乗を行った。

搭載される1.6Lガソリンエンジンは、最高出力120PS、最大トルク15.9kgf·mと至極平凡なスペックであり、飛ばそうと思えばエンジンを酷使する必要がある。CVTモデルの0-100km/h加速はMTよりも1秒以上遅い13.5秒で、最高速度は164km/hとなる。

アクセルを踏み込めば、回転数が上がってエンジンがうるさくうなり、マニュアル変速のために付いているパドルシフトも、結局エンジンの騒音を和らげるのがその一番の使い道だろう。

多くのクロスオーバーの主戦場はオンロードであり、それはSX4 S-CROSSとて例外ではない。オンロードでは快適性も高いし、軽いので操縦性も高く、ステアリングはクイックかつ重さも適切で、「ALLGRIP」4WDシステムのおかげでグリップも十分だ。

フロントシートの着座位置は高く、視点が高いために全方向視界はいいのだが、ダッシュボードの位置が低いために車の中にいるというよりも車の上に乗っているような感覚だ。

interior

最上級グレードのSZ5にはタイヤ空気圧監視システムやスズキ初のDABオーディオシステムが装備されるほか、インテリアにはレザーシートが奢られてはいるのだが、プラスティックは硬くて安っぽく、全体的な印象もチープだ。荷室スペースは430Lで、これはクラスの中でも競争力のある数字なのだが、試乗車に装備されていたパノラミックガラスルーフのせいでヘッドルームは非常に限られてしまっていた。

とはいえ、外観面では従来のSX4よりも大きな改善がされている。オフロード風のルックスもいいし、17インチのアルミホイールは格好良く、シルバーのルーフレール(中間グレードのSZ4以上で標準装備)やボディカラーの「ブーストブルー」も魅力的だ。


CVTモデルのSX4 S-CROSSは選ぶべきモデルだとは言えない。遅いし、それにCVTによるエンジンの唸りを考慮すれば洗練度でディーゼルモデルに劣る。SZ5は装備は充実しているが、パノラミックガラスルーフはいいものとは言えないし、値段も高い。見た目もいいし、走りもそれなりなので、より値段に見合った下のグレードを選ぶべきだろう。


Suzuki SX4 S-Cross review