今回は、英国「Auto Express」による韓国サンヨンのコンパクトクロスオーバーSUV「コランド」の試乗レポートを日本語で紹介します。

キア・スポーテージやヒュンダイ・ix35はもはや格安車ではなくなっており、これらのモデルとクラス最廉価のモデルであるダチア・ダスターの間にはいくらか隙間がある。そしてサンヨン・コランドならこのギャップを埋められるかもしれない。それにモデルライフ中間のフェイスリフトを受けた新型は比較的整った顔つきとなっている。
この車の強みは最大牽引重量であり、サンヨンはキャンピングトレーラーのオーナーをターゲット層に見据えている。つまり、今回試乗した2.0Lディーゼルモデルでは、149PSの最高出力や36.7kgf·mの最大トルクといった数字よりも、2tの牽引重量のほうがおそらく重要な数字となることだろう。
とはいえ、このエンジンは素晴らしいとはいえない。エンジン始動時や加速時はエンジン音がうるさい。50km/h程度で巡航していれば気にならないが、公称9.9秒の0-100km/h加速を試そうとすればどうしても気になる。
ランニングコストの面でもこのエンジンは良くない。今回試乗した2WDモデルでは、CO2排出量は147g/kmで、つまり道路税は年間140ポンドとなり、カタログ燃費は20.0km/Lだ。2WDのキア・スポーテージはCO2排出量135g/km、カタログ燃費23.0km/Lを達成している。
ハンドリングがエンジン性能を補えるほどのものかといえばそうでもなさそうだ。ステアリングは精度に欠けており、時折どれほど回転させればいいか分からなくなってしまう。その上この車は普通のスピードでコーナーに入ってもロールしてしまう傾向があり、にもかかわらず乗り心地は悪い。

見た目はシャープでなかなか目立ちそうな、ダスターよりもスタイリッシュなデザインなので、なおのこと走行性能の悪さが残念だ。ただ、室内に乗り込んでみるとこの車の印象は一層に悪くなる。サンヨンは長らくインテリアの仕上げの悪さを批判されてきたが、依然としてその状況は変わっていないようだ。
基本的には頑丈そうだし、マイナーチェンジでは触り心地がソフトな素材を新たに採用しているのだが、それ以外の部分の素材が他のライバルと比べてあまりにも時代遅れすぎる。
15,000ポンドの予算でクロスオーバーSUVを買おうとすれば、牽引重量が大きく存在感のあるSUVであるコランドは無視できない存在となることだろう。ただ、うるさくて遅いディーゼルエンジンや時代遅れのインテリア、曖昧なハンドリングなどは見逃せるものではないだろうし、もっと他の車を選ぶべきだろう。
SsangYong Korando 2.0 SE 2014 review

キア・スポーテージやヒュンダイ・ix35はもはや格安車ではなくなっており、これらのモデルとクラス最廉価のモデルであるダチア・ダスターの間にはいくらか隙間がある。そしてサンヨン・コランドならこのギャップを埋められるかもしれない。それにモデルライフ中間のフェイスリフトを受けた新型は比較的整った顔つきとなっている。
この車の強みは最大牽引重量であり、サンヨンはキャンピングトレーラーのオーナーをターゲット層に見据えている。つまり、今回試乗した2.0Lディーゼルモデルでは、149PSの最高出力や36.7kgf·mの最大トルクといった数字よりも、2tの牽引重量のほうがおそらく重要な数字となることだろう。
とはいえ、このエンジンは素晴らしいとはいえない。エンジン始動時や加速時はエンジン音がうるさい。50km/h程度で巡航していれば気にならないが、公称9.9秒の0-100km/h加速を試そうとすればどうしても気になる。
ランニングコストの面でもこのエンジンは良くない。今回試乗した2WDモデルでは、CO2排出量は147g/kmで、つまり道路税は年間140ポンドとなり、カタログ燃費は20.0km/Lだ。2WDのキア・スポーテージはCO2排出量135g/km、カタログ燃費23.0km/Lを達成している。
ハンドリングがエンジン性能を補えるほどのものかといえばそうでもなさそうだ。ステアリングは精度に欠けており、時折どれほど回転させればいいか分からなくなってしまう。その上この車は普通のスピードでコーナーに入ってもロールしてしまう傾向があり、にもかかわらず乗り心地は悪い。

見た目はシャープでなかなか目立ちそうな、ダスターよりもスタイリッシュなデザインなので、なおのこと走行性能の悪さが残念だ。ただ、室内に乗り込んでみるとこの車の印象は一層に悪くなる。サンヨンは長らくインテリアの仕上げの悪さを批判されてきたが、依然としてその状況は変わっていないようだ。
基本的には頑丈そうだし、マイナーチェンジでは触り心地がソフトな素材を新たに採用しているのだが、それ以外の部分の素材が他のライバルと比べてあまりにも時代遅れすぎる。
15,000ポンドの予算でクロスオーバーSUVを買おうとすれば、牽引重量が大きく存在感のあるSUVであるコランドは無視できない存在となることだろう。ただ、うるさくて遅いディーゼルエンジンや時代遅れのインテリア、曖昧なハンドリングなどは見逃せるものではないだろうし、もっと他の車を選ぶべきだろう。
SsangYong Korando 2.0 SE 2014 review