かつて、韓国には大宇というGM傘下自動車ブランドがありましたが、現在では韓国GMに社名を変え、シボレーブランドのモデルを販売しています。ただ、韓国GMはシボレーの一部モデルの開発・製造を行っており、その1つがAセグメントコンパクトカーの「スパーク」です。

今回は、英国「Auto Express」によるシボレー・スパークの試乗レポートを日本語で紹介します。


Spark

シボレーはアベオ(日本名: ソニック)に引き続いてスパークにもフェイスリフトを行った。しかもこのフェイスリフトは初めて北米仕様と同時に行われた。

マイナーチェンジモデルには「デュアルポートグリル」が備わり、フロントバンパーの形状はよりアグレッシヴなものに変更されている。またリアバンパーの形状がわずかにスポーティなものとなり、新設計のLEDテールランプが装備され、14インチおよび15インチアルミホイールのデザインも変更された。

依然として室内は広くて実用的で、荷室スペースは170Lとなり、リアシートを倒すと578Lとなる。

ダッシュボードのデザインはわずかに高級感が増しており、スイッチ類は少なくなっている。ただ、マイナーチェンジで一番変わったものといえばやはりエクステリアデザインで、従来はデザインに賛否両論あったが、マイナーチェンジによってより成熟したデザインへと変貌を遂げている。

エンジンのラインアップは変わらず、1.0Lと1.2Lの4気筒ガソリンエンジンが設定され、いずれもかなり踏み込まないとまともに加速してくれないエンジンだ。1.0Lの方が完成度は高いが、その代償として0-100km/h加速は15.5秒とかなり遅い。

ただ、1.0Lモデルは1.2Lモデルよりも経済的で、燃費は23.6km/Lとなる。ただ、いずれのエンジンにしても、運転していて常に古臭さを感じてしまう。

シュコダ・シティゴやフォルクスワーゲン・up!、フィアット・500などといった同クラスの他のモデルと比較してしまうと、スパークは時代遅れだ。他のライバルは、快適で成熟した乗り心地や十分な完成度、それにある程度の運転の楽しさを実現している一方で、スパークはその辺りで苦戦を強いられる。

そういった欠点も、クラスの他の車に比べてかなり安いのであれば許容できるだろう。ところが、スパークの価格は8,475ポンド~と5ドアのup!やシティゴよりも高い。明らかに高すぎる。


スパークは選択肢としては一風変わっている。それにフェイスリフトにより従来よりも魅力を増している。ただ、インテリアは実用的なのだが、残念なことに走りに欠点がある。乗り心地やハンドリング、完成度のどれを取ってもクラスの平均水準に達していない。


Facelifted Chevrolet Spark