今回は、米国「Car and Driver」による、韓国キアのコンパクトFFクーペ「フォルテクープ」ターボの試乗レポートを日本語で紹介します。

クープは4ドアセダン、5ドアハッチバックに続いてキア・フォルテに設定された3つ目のボディタイプだ。この車のクリーンなスタイリングはホンダ・シビッククーペやサイオン・tCなどといった競合車と比べても現代的に見えるが、キアの同系列企業であるヒュンダイが販売する革新的スタイリングのヴェロスターと比べてしまうとコンサバに見えてしまう。
ハッチバックやセダンとはエンジンフードとフロントフェンダーを共有するのみで、先代フォルテクープよりも全長・全幅・全高の全てを伸ばしたことで室内空間を広げ、リアシートのレッグルームを50mm以上拡大している。また、先代よりもトランク容量を増やし、開口幅も大きくすることでさらに実用性を高めている。車が大型化すれば車重も得てして増えるものだが、高強度鋼の使用量を多くすることで重量増は防がれている。
新型モデルでは新設計の直噴エンジン2機種が設定されている。ベースグレードのEXには、先代モデルの2.4Lモデルと同一出力の175PSを発揮する自然吸気の2.0L 4気筒エンジンが搭載される。今回試乗したのは上級グレードのSXで、これにはハッチバックモデルのフォルテ5 SXと共通の、204PSを発揮する1.6L 4気筒ターボエンジンが搭載される。ちなみにこれがキア初の2ドア過給器付きモデルだ。
今時の多くのガソリンターボエンジン同様、フォルテクープSXに搭載される4気筒ガンマエンジンもトルクバンドが広く、27.0kgf·mの最大トルクを1,750-4,500rpmで発揮することができる。吸排気バルブに連続可変バルブタイミング機構が用いられることで、どのギアでも柔軟な制御が可能となっている。フォルテクープSXは標準では6速MTで、1,000ドル程度上乗せすることで6速ATを選択することも可能だ。MTはギアはそれなりで、クラッチペダルはフィーリングに欠けている。一方ATはスムーズだし、加速性能を第一に考えでもしない限りはこちらで十分だ。それに丁度いい大きさのパドルシフトも備わっており、それでマニュアル変速も可能だ。
キアによるとターボモデルであるSXには専用のエグゾーストが装着されているらしいのだが、他のスポーツクーペと比べるとデュアルエグゾーストから流れてくる排気音はかなり大人しい部類に入る。それに、良いか悪いかはともかく、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIやフォード・フォーカスSTとは違い、吸気音にも人工的な増幅は施されていない。
音の効果はさておき、アクセルを踏み込めばほとんどターボラグなく過給が開始される。アクセルを床まで踏み込めばタイヤはスキールするものの、トルクステアはほとんどない(ドライブシャフトは短いものに変更されている)。キアのエンジニアはフォルテクープSXのスロットルキャリブレーションを変更することで、従来モデルよりも一般的な走行環境においてよりリニアな加速特性としている。

かつてキアといえばチープなブランドという印象が一般に浸透していたが、このモデルでは質感という点で大きな進歩を見せている。普通ならやかましいディーゼル車に使われるような厚手のカーペットが敷かれており、またピラーやその他ボディで空洞となっている部分に発泡ウレタンが用いられ、そして電子制御式のアクティブエンジンマウントが採用されているため、室内は静かだ。フロントシートも上質で(SXにはフレンチシームのステッチが施されている)、ロングドライブでも快適だ。キアらしく上級装備も豊富に用意されており、ステアリングヒーターや運転席シートベンチレーション機能、前後シートヒーターなどがオプション設定されている。ただ、背の高い人はヘッドルームが狭くなるので電動サンルーフは選択するべきではないだろう。ウエストラインが後ろ上がりでトランク部分が高くなっているため後方視界は悪いが、バックカメラは標準装備となっている。
速く走ろうと思うときにはブレーキの性能も重要となってくる。そしてフォルテクープSXには大型フロントブレーキローターが装着されている。アウトバーンレベルかと言えばそこまでではないが、それでも遊びの部分もちょうどいいし、ブレーキフィールはリニアだ。SXではフロントのスタビライザーが強化され、スプリングレートも高められているが、ショックアブソーバーはベースグレードのEXと共通となる。足回りはうまくセッティングされており、快適性と操作性がうまくバランスされている。先代モデルで見られたような、跳ねや揺れ、それに全般的に見られたハーシュネスなどはなくなっている。
全グレードにキアのFlexSteerが装備される。これはコンフォート、ノーマル、スポーツの3モードに調節が可能な電動アシストステアリングで、ステアリング上にあるステアリングが描かれたボタンを押すことでモードの変更ができる。我々はノーマルモードが一番良いと感じた。コンフォートモードでは中立域での安定感に欠けており、車線に沿って真っ直ぐ走るためには頻繁に修正舵が必要となった。スポーツモードではそんな不安定感はなくなったのだが、こちらではステアリングが重すぎてわずかな修正舵も大変になってしまった。ただ、どのモードにしても路面のフィードバックには欠けていた。
比較的パワフルで仕上がりもよく、見た目もハンサムとなった新型フォルテクープSXは旧型モデルより走りも乗り心地も向上している。ただ、ホンダ・シビックSiと同等に車好きに訴求するためにはまだ足りない。そうは言ってもこのクラスの購買層のほとんどには十分に魅力的なスポーティさを備えているし、装備は豊富ながら価格はおよそ23,000ドルとなる。このフォルテクープでも、キアの急速な進歩は止まらないようだ。
2014 Kia Forte Koup Turbo First Drive

クープは4ドアセダン、5ドアハッチバックに続いてキア・フォルテに設定された3つ目のボディタイプだ。この車のクリーンなスタイリングはホンダ・シビッククーペやサイオン・tCなどといった競合車と比べても現代的に見えるが、キアの同系列企業であるヒュンダイが販売する革新的スタイリングのヴェロスターと比べてしまうとコンサバに見えてしまう。
ハッチバックやセダンとはエンジンフードとフロントフェンダーを共有するのみで、先代フォルテクープよりも全長・全幅・全高の全てを伸ばしたことで室内空間を広げ、リアシートのレッグルームを50mm以上拡大している。また、先代よりもトランク容量を増やし、開口幅も大きくすることでさらに実用性を高めている。車が大型化すれば車重も得てして増えるものだが、高強度鋼の使用量を多くすることで重量増は防がれている。
新型モデルでは新設計の直噴エンジン2機種が設定されている。ベースグレードのEXには、先代モデルの2.4Lモデルと同一出力の175PSを発揮する自然吸気の2.0L 4気筒エンジンが搭載される。今回試乗したのは上級グレードのSXで、これにはハッチバックモデルのフォルテ5 SXと共通の、204PSを発揮する1.6L 4気筒ターボエンジンが搭載される。ちなみにこれがキア初の2ドア過給器付きモデルだ。
今時の多くのガソリンターボエンジン同様、フォルテクープSXに搭載される4気筒ガンマエンジンもトルクバンドが広く、27.0kgf·mの最大トルクを1,750-4,500rpmで発揮することができる。吸排気バルブに連続可変バルブタイミング機構が用いられることで、どのギアでも柔軟な制御が可能となっている。フォルテクープSXは標準では6速MTで、1,000ドル程度上乗せすることで6速ATを選択することも可能だ。MTはギアはそれなりで、クラッチペダルはフィーリングに欠けている。一方ATはスムーズだし、加速性能を第一に考えでもしない限りはこちらで十分だ。それに丁度いい大きさのパドルシフトも備わっており、それでマニュアル変速も可能だ。
キアによるとターボモデルであるSXには専用のエグゾーストが装着されているらしいのだが、他のスポーツクーペと比べるとデュアルエグゾーストから流れてくる排気音はかなり大人しい部類に入る。それに、良いか悪いかはともかく、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIやフォード・フォーカスSTとは違い、吸気音にも人工的な増幅は施されていない。
音の効果はさておき、アクセルを踏み込めばほとんどターボラグなく過給が開始される。アクセルを床まで踏み込めばタイヤはスキールするものの、トルクステアはほとんどない(ドライブシャフトは短いものに変更されている)。キアのエンジニアはフォルテクープSXのスロットルキャリブレーションを変更することで、従来モデルよりも一般的な走行環境においてよりリニアな加速特性としている。

かつてキアといえばチープなブランドという印象が一般に浸透していたが、このモデルでは質感という点で大きな進歩を見せている。普通ならやかましいディーゼル車に使われるような厚手のカーペットが敷かれており、またピラーやその他ボディで空洞となっている部分に発泡ウレタンが用いられ、そして電子制御式のアクティブエンジンマウントが採用されているため、室内は静かだ。フロントシートも上質で(SXにはフレンチシームのステッチが施されている)、ロングドライブでも快適だ。キアらしく上級装備も豊富に用意されており、ステアリングヒーターや運転席シートベンチレーション機能、前後シートヒーターなどがオプション設定されている。ただ、背の高い人はヘッドルームが狭くなるので電動サンルーフは選択するべきではないだろう。ウエストラインが後ろ上がりでトランク部分が高くなっているため後方視界は悪いが、バックカメラは標準装備となっている。
速く走ろうと思うときにはブレーキの性能も重要となってくる。そしてフォルテクープSXには大型フロントブレーキローターが装着されている。アウトバーンレベルかと言えばそこまでではないが、それでも遊びの部分もちょうどいいし、ブレーキフィールはリニアだ。SXではフロントのスタビライザーが強化され、スプリングレートも高められているが、ショックアブソーバーはベースグレードのEXと共通となる。足回りはうまくセッティングされており、快適性と操作性がうまくバランスされている。先代モデルで見られたような、跳ねや揺れ、それに全般的に見られたハーシュネスなどはなくなっている。
全グレードにキアのFlexSteerが装備される。これはコンフォート、ノーマル、スポーツの3モードに調節が可能な電動アシストステアリングで、ステアリング上にあるステアリングが描かれたボタンを押すことでモードの変更ができる。我々はノーマルモードが一番良いと感じた。コンフォートモードでは中立域での安定感に欠けており、車線に沿って真っ直ぐ走るためには頻繁に修正舵が必要となった。スポーツモードではそんな不安定感はなくなったのだが、こちらではステアリングが重すぎてわずかな修正舵も大変になってしまった。ただ、どのモードにしても路面のフィードバックには欠けていた。
比較的パワフルで仕上がりもよく、見た目もハンサムとなった新型フォルテクープSXは旧型モデルより走りも乗り心地も向上している。ただ、ホンダ・シビックSiと同等に車好きに訴求するためにはまだ足りない。そうは言ってもこのクラスの購買層のほとんどには十分に魅力的なスポーティさを備えているし、装備は豊富ながら価格はおよそ23,000ドルとなる。このフォルテクープでも、キアの急速な進歩は止まらないようだ。
2014 Kia Forte Koup Turbo First Drive
